A 次の条件は、専門性であります。IEA〔国際エネルギー機関〕や世界銀行の参加を得て、我々の意思決定に際して専門的な助言が受けられることは大変心強いことであります。なぜならば、国際社会が歩むべき方向性が、客観的な情報に基づき示されることが期待できるからであります。
B 3つ目の条件は、政治的なモメンタムの存在であります。この対話プロセスの結果については、来年のG8北海道洞爺湖サミットで報告され、主要国のトップリーダー達により承認されます。
以上の条件が揃っている、G20対話が持つ意義は極めて大きいと私は考えております。
世界は今、急速に動いております。APEC〔アジア太平洋経済協力〕が気候変動を取り上げ、省エネや森林について数値目標に合意し、エネルギー効率向上等の重要性がハイライトされるとともに、他の環境問題と連携して取り組むコベネフィット・アプローチが明記されるなどの成果を見ました。今月はこの対話をはじめ、国連事務総長や、ブッシュ大統領のイニシアティブによる会合が予定されております。これらの取組により、今後は、一層多くのステークホルダーが気候変動問題に関心を持つようになるだろうと思います。このような時であるからこそ、この問題の中枢にいる我々環境、エネルギーや開発の政策担当者は交渉の加速化と、信頼醸成を進めなくてはなりません。ここベルリンからの発信は、こうした観点から、バリ会合に向けた重要なインプットになるものであると言えます。
バリにおいて、グレンイーグルスプロセスの成果をインプットするなど、グレンイーグルス対話とUNFCCC〔気候変動に関する国際連合枠組条約〕とをリンクさせる機会を設けることは有意義と考えております。
3.北海道洞爺湖サミットへの道(The way to Hokkaido (from Berlin and Bali))
ただし、バリは我々のゴールではありません。本対話においても、「バリに向けて」という言葉と同じ数だけ「バリ以降の」という言葉が聞かれました。本対話で得られた成果を十分に吟味して、次の機会、将来の気候政策の発展につなげていかなければなりません。
来年3月、我々は千葉幕張で再び集い、本対話プロセスが何をもたらしたのかについて評価することになります。その報告を北海道洞爺湖サミットへ届けることは、バリ以後の気候変動交渉にとって大変重要な布石となります。
我が国は、ハイリゲンダムに向かう時から、安倍総理提案の「美しい星50」を発表し、「世界全体の温室効果ガス排出量の半減を2050年までに実現する」という長期目標への賛同の呼びかけや、京都議定書を超え排出削減を実現することなどの次期枠組みが備えるべき諸原則を唱えてきました。これに加えて、我が国政府の専門家から、技術の改善や投資環境の整備といった、温暖化対策において欠かすことのできない方策についての考え方を紹介、提案させていただきました。
本国では、安倍総理がバリ会合直後の2008年という重要な年におけるG8議長国というユニークな立場を踏まえ、
ニューヨークで貴国らを含む世界の国々と対話することを心待ちにしています。その期待に応えることができる有意義な対話となったことの喜びを分かち合いたいと思います。
そして、来夏、G8北海道洞爺湖サミットにおいては、我々が今後の実効的な取組の具体的な方策やロードマップを示し、我々を次期枠組みに導くための合意形成をしたいと考えております。そのためにも皆さんからの多大な貢献をいただきたいと思います。
ありがとうございます。